年末に近づくにつれどんどん疲れていっているのがわかる今日この頃。それでもこの一瞬一瞬を記録していきたい気持ちが強くてどうしても早起きして外出してしまう。
平日の朝。遠くまで行くつもりはないけどいつもの街の風景を確認する感じで軽い気持ちで外出。在宅の仕事が始まるまでの2時間くらいがボクの贅沢な時間。
今回のカメラはRICOH GR3xで。
うまくいかない時こそ早起きする
11月から12月にかけて、ボクの場合は毎年調子が悪くなる。寒くなってくる時期だから多少体調を崩すこともあるけど、仕事の調子も相対的に悪くなる具合。
なんでかわからないけど毎年11月中旬あたりから、物事の進みが悪くなってトラブルが顕在化する。そしてその対応に追われて12月にはヘトヘトになる。そうやって毎年過ごしてきたんだけど今年も例年通りのリズムでやり過ごしてきた。
本当はゆっくり寝ていたいところなんだけど、そんなモヤモヤした気分を吹き飛ばしたくてあえて早起きして外に飛び出してみる。ピリッとした冷えた空気と「この服装でよかったか？」って一瞬考える気温がちょっと寝ぼけてるボクの頭をクリアに切り替える。
冬の日の出は遅いから7時過ぎでもまだ街は眠っているよう。夏の7時はもうラジオ体操も終わって完全な朝だけど冬だとまだ夜のマントが見えている。
東京と大阪でも暮らしてきて感じるのはやっぱり名古屋は空が広いこと。もちろん金沢に比べると名古屋は大都会なんだけど、それでもこれだけだけの空の広さは田舎者にとってはありがたい。朝のスカイスクレーパーを写真で納めるのは大好き。
早起きしたからって特に何をするわけでもない。新しい発見があるわけでもない。いつも歩いている道を今日も歩くだけ。それでもカメラを片手に何かないかなってキョロキョロしてるとそれなりに何かが見つかるもの。
リングシャッターの向こうに光る立体駐車場の蛍光灯が印象的だった。
それでもこの時間にこの方向から光が入ってくるのは365日で今日だけなんだなって考えると感慨深い。（厳密にいうともう一日あるのかな？）
子どもの頃はボクとボク以外で世界を認識してて、ボクという人生はボク以外のみんなが作り上げたもので、ボクの命が途切れたら「新たなボク」が祭り上げられて新たなボクの人生を過ごすんだろうなと思ってた。
ボクには見えないボクと似た世界がどこかにあって、同じ時間軸で動いていることを想像したりもしたっけ、とリフレクションを撮りながら思い出したり。
そういや朝ごはんまだだったと思って進路変更していつものスタバへ。別にスタバじゃなくてもいいんだけどWi-Fiを使えて、しかもついでにコーヒーが飲めるスタバは最高だと思う。コーヒーの味はボク好みの豆に当たればいいけど、そうじゃない時はカフェミストにして飲んでる。
久しぶりにマフラー巻いたらおじさんの匂いがして、もおしかしたら自分が使ってない間にどこかの知らないおじさんが勝手に私のマフラー巻いてたかも!?事件が発生したって話したっけ？
— すぎっち/かたわれどきフォトグラファー (@cedar_studio) December 19, 2022
はい、そうです。このマフラーです。
朝型なのか夜型なのか。ほぼほぼ先天的にタイプは決まっているみたいだけど、ボクは確実に朝型。建築設計を仕事にしているのに夜遅くまで起きているのは全く苦手で、少しでも眠くなったら諦めて早起きするタイプ。
夜の1時間よりも朝の1時間の方が時間が早く過ぎていく感じがするし、頭もキレまくっているから仕事もバンバンこなせる。だからこそ在宅勤務も7時スタートにするし、無駄に9時まで時間潰してから仕事するのはナンセンスだと思ってた。
こんな時代で働けることに感謝。
写真スポットはいろんなところに隠れているもので、東別院の大きな屋根に降った雨を受け止める雨樋から雨を集める部分。雨が降ってない日も水が溜まっていて風のない日は水鏡になってる。
ちょうど真ん中に紅葉の葉が浮いていたからたくさん写真を撮ったよ。人によってはもっと色のいい葉を探してここに浮かせるんだろうけどたかがスナップじゃそこまでやらない。
水鏡の底にはまるで湖の底に積み重なった土砂のように木々の葉が、枝から落ちたその姿のまま横たわってる。
それにしてもここだけ真っ赤な紅葉が残っていたのはなんでだろ。もちろん今回もGRの撮って出し。
まるで秋と冬が同居しているよう。名古屋の秋はちょっと遅いから感覚的には半分冬と秋が共存してるんだけどそれにしてもこの一枚はボクにとって会心の一枚だった。ちょっと合成しているかのように、鮮やかな赤から色のない死後の世界へ繋がっていく様が一枚に納まってる。水盤に浮いている紅葉の葉はこれからどっちに向かっていくんだろ、って想像してみると楽しい。
最後はいつものお寺で撮っておわり。帰り道にあるからってのもあるけどとりあえず状況を確認しておかないと気が済まない。
数日前の先週末からまたさらに紅葉と落葉が進んでいてちょっと枯れた雰囲気も出てきてる。写真的には以前の方が良かったのかもしれないけど、ボクは今の状態も結構好きだな。
去年撮った時はもっとオレンジ色が強いイメージだったけど、今回は赤が出てきたよね。ボクの写真の興味は「構図」に尽きるんだと思うけど、新しい構図を見つけることができるとまた一つ大きくなれた気がする。新しいスポットを次々に探していくよりも同じスポットに通って季節とともに新しい視点を探していく、それを何年も続けていく、そんな楽しみ方をしてもいいんじゃないかって思ってる。
紅葉のグラデーション。
水盤の底に幾重にも重なって沈んでいる紅葉。今浮いている紅葉もいずれは沈んで地層の一部になっていく。
ボクの名古屋生活は家から5分の場所にこのお寺があることで30％はQOLが上がったと思ってる。名古屋のおすすめの観光地を聞かれても答えられないけど、おすすめの写真スポットは？って聞かれるとここをおすすめする。
スタバの休憩時間も含めて90分くらいだったかな。仕事まえの90分は通勤とか朝のワイドショーをぼーっと見てたら一瞬で過ぎてしまうけど、ちょっと勇気を絞って外に飛び出せばこんなにたくさん写真が撮れるんだから早起きするしかないでしょ。
作例は全てGR3xの撮って出しです。こちらの記事にあるカスタム設定で撮っているので参考にどうぞ。
今回のカメラはRICOH GR3xでした。
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